Road to India, Nepal and Korea Part.5

インドで市民の足といえば、リキシャである。語源は日本語の人力車。前の戦争のとき、日本軍が広めたものらしい。最近は人でこぐリキシャ以外にも、オートリキシャといわれるモーター付のものがある。デリーではもっぱらそれに乗って市内観光をしていた。外国人は驚くのだが、リキシャは交渉制である。どこどこに行くと伝え、それから双方の駆け引きが始まる。疲れるが、慣れてくると意外に楽しい。
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そんなリキシャに揺られて(かなり揺れる)町へ繰り出す。インドの道路は混雑極める。交通の便が悪いのは、東南アジア全体に見られることだが、インドは群を抜いていると思う。その最大の原因は、牛が自由に道路で散歩したり、ご飯を食べたり、昼寝したりするにもかかわらず、警察含めだれもそれを退けようとしないからだ。これがインドなのだろう。
観光名所を一通り回ったところで、映画を見ることにする。インドの映画は非常に発達していて、年間1000本以上作られているらしい。ポスターに出ているタイトルが全部ヒンドゥー語のなので、適当に待ち時間が少ないのを選んだら18禁の映画だった。期待を膨らませて館内に入る。
インドの映画は他の映画にない魅力がある。それはすばらしいインド音楽だ。シーンに合わせてリズミカルなインド音楽が流れてくる、その使い方は一流だ。またクライマックスの後は、ミュージカル風にみんな音楽にのって踊りだす。敵も味方もなく、死にかけていた人もはつらつと腰を振る。いつ18禁場面が出るのかとはらはらしていたが、結局何もなかった。インド人に聞くと、インドはアダルトの規制が厳しく、ビキニで18禁になるらしい。
映画館を出た後、僕の前の席に座っていたフランス人カップルと仲良くなり、晩御飯を一緒に食べることになった。フランス語を勉強していて、はじめて役に立ったと感じる。彼らが薦めてくれたレストランは、デリー最高級のレストラン。ぼくの汚いジーンズとよれよれTシャツはかなり場違い感があった。最高級といっても、ひとり1500円ぐらいで済むのだが。彼らはおなじ中学で歴史を教える先生で、いまは10ヶ月の休暇をとって世界を旅しているらしい。日本ではありえない話だ。残っている歴史の先生はきっと大変な思いをしているだろう。そんなかれらもインドからネパール、チベット、中国、韓国を経由して東京にくるらしい。東京に来た際には、一緒に寿司を食べよう約束をした。だれか安くてうまいすし屋さん知りませんか?

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