The End of Two Years MBA

二週間ほど前にMIT Sloanから卒業した。二年目以降まともに授業に行かず、スタートアップに打ち込んでいたので、どこまで参考価値があるかわからないが、備忘録代わりに二年間の感想を書き留めておきたい
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-アメリカに来たことは良かった
こんなこと書くとアドミッションに怒られそうだが、僕にとってMBAの最大の価値は合法にアメリカに来て、それなりのネットワークが作れて、そのままアメリカで活躍する機会をくれたことにあると思う。ソフトバンクの孫さんが、これからは中国とインドが世界の二大経済大国になると株主総会で言っていたが、0から1へのイノベーションの多くはまだアメリカで起こっていると思うし、この二年間アメリカの底力の強さに何度も驚かされた。これからの数年間のベースをアメリカにおくことはこれからの人生にとって大きな意味があると思う
-アメリカで生きていけるスキルセットを得た
新卒で外資系のコンサルに入ったが、正直英語のミーティングは苦手だった。中国語と日本語はネイティブだが、世界はそれよりもはるかに広い。英語によるグローバルな情報をシームレスに入手すること、グローバルな環境でハンディキャップなく自分の力を発揮することが、なんとなく出来てきたのはこの二年間のおかげだ。また言語以外にカルチャーに対する理解も格段と深まり、少なくとも表面上はより溶け込めているように見えているはず
-授業よりもブランド及び人のネットワーク
アメリカという国以外に得たものでいうと、やはりMITのブランド及びそれに関連する人のネットワークなのではないだろうか。正直な話、今までアジアで培ってきたブランド価値の殆どは世界で全く価値がないに等しい。MITという世界に通用するブランドを得たことは強力なツールになると思う。またこのブランドに集まってきている多くの人がいて、幸いスローンはMBA以外のつながりが多く、ネットワークはかなり広がった気がする。特に教授の力は思ったよりもすごく、これは今後継続的にインパクトを与えてくるだろう。その一方で多くの授業の内容はつまらないし、今時点で思い出せるものがすでに少ない。学費の多くが授業の提供に費やされているのであれば、MBAプログラム自体にイノベーションが必要だ
-お金に対する感覚
MBAに大量の学費を払った結果、学校から教育ローンを借りることになったし、日頃の出費も見直すようになった。以前は借金なんて絶対借りることがないと思っていたが、借金の意味やそれの活用の仕方がうまくなってきたと思う。以前から出費は少ないほうだと思っていたが、また学生に一度戻ったおかげで、さらにリーンになった気がする。これからの数年間はスタートアップでキャッシュがタイトな状態であることを考えると、これはきっと良いことなんだと思う

MYCODE

DeNA社が展開するMYCODEというサービスを試してみた。
ガンを含む病気にかかる確率、体質や自分の祖先の由来を教えてくれる。
価格は確か2万円ちょっとだった。
ちなみにUSの同様のサービスである23andMeはFDAから勧告が入り、いまは祖先しか教えてくれない。
一昨日結果が出てきた。
正直知的好奇心的に面白いが、これを見てアクションが打てる気が全くしない。僕は通常の人よりも食道がんにかかる確率が高いみたいだが、じゃあどうしろというのだ。少なくとも継続的にこのサービスを使うことになるとは思えない。ちなみに、子宮筋腫にかかる確率も高いらしい。それになるにはまずは子宮をゲットする必要があるんだけど。。。
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DeNAとしては、恐らく登録者を健康情報満載のポータルサイトにコミュニティ化して囲いこむ作戦だと思うが、正直僕はあまり惹かれなかった。ここまで読んでもまだ試したい人はぜひ下記のリンクからご応募ください!
自宅でできる遺伝子検査MYCODE(https://mycode.jp)、紹介コード:0e59c491c3 入力で、最大3,000円分のギフト券がもらえます。
(有効期限 2016年05月18日、詳細: http://bitly.com/11kLCa9)

Y Combinator Interview

Y Combinatorのインタビューに行ってきた。
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世界最高峰のアクセラレータ。自ずと気合いが入る。
以前スタンフォードがYCがやっている授業から、
-チーム
-アイデア(市場、クライアントアトラクション)
-プロダクト(デモ)
が重要だと聞いたので、それをベースに準備。
また10分しかインタビューの時間がないので、極めて早いペースで質疑応答が行われると聞き、想定問答集を一問10秒以内に答えられるように作成。
ボストンから6時間のフライトを経てシリコンバレーへ。
インタビューを担当するのは3人。ポールの奥さんであるジェシカ。あとはジェフとジャスティンだ。たったの10分なので、詳しいことは覚えていないが、たいていは想定問答集で考えていた質問だった。Demoもうまく行った。唯一引っかかったのは、キネクトをどうやってテレビに取り付けるかというポイント。ジェフのテレビは壁に埋め込み型で、取り付けられというのだ。これはB2Bのサービスでサンプリングなんだと一生懸命説明したが、これに3分間費やしてしまった。
インタビューはあっという間に終わり、あとは他のアポをもろもろこなし、夜はホテルで待機。合格すると電話が来て、不合格だとメールが来る仕組み。7,000社の応募があり、300社が面接を受け、100社程度が合格すると聞いた。この待機時間は本当に長かった、常にそわそわする。
“Hey, we got a bad news” Co-founderの一人がぼそっと言った。メールボックスを見るとジェシカからお祈りメールが来ていた。まぁ要するに僕達がターゲットとする市場が好きではないという結論。そんなことインタビューに呼ぶ前からわかっているような気もするが、時既に遅し。YCにテレビ広告市場のエキスパートはいないので、もう少し我々のビジネスモデルと市場について説明すればよかったと反省。
YCは今まで800社投資し、それらの会社の総時価総額は$30B。単純計算すると約300倍のリターンだ。300倍以上のリターンを出してギャフンと言わせるしかない。

Google Fit

自分のグーグルデータを見る第二弾-Google Fit。僕はほぼ常時Moto360をつけているので、かなり正確に一日の運動状況を捉えていると思う。動きによって、自動的に歩いているのか、走っているのか、自転車に乗っているのかも分かる。ランニング時に使っているNike+とも自動同期される。一応心拍数もトラッキングされているようだが、残念ながら、あまり正確ではない。
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この一ヶ月の運動状況を見るに、
-ボストンにいる間は、ほぼ毎日自転車に乗っている分、歩きの時間は少ない。ニューヨークや東京に出張した時は一日二時間程度歩いている
-カロリーの計算はかなり歩きの量にリンクしている。最大でも2,000カロリー程度だが、基礎代謝だけでもそれくらいあるのではないか
-曜日で見ると、運動量は殆ど曜日と関係がないようだ。毎日似たようなライフスタイルだから当然なのかもしれない
-出張時の時差は調整されていないようで、全部のデータは東海岸時間で出力される。故に時間帯別の分析は難しい
これだけのデータを取得できているのだから、パーソナライズされた健康や運動面の指導をアプリからプッシュしてもいいような気がするのだが、そういったサービスは一切ない。データをトラッキングするという面では、Google以外にも多種多様なサービスがあるので、データから意味合いを出すアプリに期待をしたい。ダイエット系のアプリとかはAPIでデータを引っ張ってこれないのだろうか。

Google Location history

Googleの何かしらのサービスを使っていると一定の間隔でGPSデータが取得されるようだ。
ここのサイトに行くと自分の過去のデータにアクセスできる
https://maps.google.com/locationhistory
例えばこの一ヶ月の僕のデータはこんな具合だ。
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ボストン周辺
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ニューヨーク周辺
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東京周辺
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これを見ると幾つかの面白いことが分かる
-まずGPSには大きな誤差がある場合が結構あり、それも数百メートルとかそういうレベルではなく、数キロ単位の誤差になっている。恐らく一部の位置情報をwifiから持ってきているためだと思われるが、タイムスタンプからこれをクリーンアップすることが必要だろう
-一日の中でも時間帯によって取得頻度が大きく異る。例えば朝と夜は一時間に1,2回しか取得されないが、午後の時間帯は10回以上取得されている。恐らくこれは位置情報を取得するアプリの使用頻度と関係しているのだが、加重速度センサーとリンクをして、動いた時に取得頻度を高めている可能性もある
-フライト中の経路がかなり正確。フライト中はもちろんフライトモードにしているので、データは取得できていないはずだが、地図上の経路はかなり正確。僕はカレンダーにすべてのフライトを入れているので、フライト番号から情報を引っ張ってきているのか
-このデータから少なく住んでいる場所、職場の場所、主な移動手段くらいの情報はかなり正確に分かる。人口属性は難しいと思うが、所得水準もなんとなく分かるかもしれない。ただしこのデータだと、ロケーションベースのリアルタイム広告を、ユーザーの関与なしに配信するのはまだ難しいのではないだろうか
-今後GPS機能付きのウェアラブルが増えてくると、取得頻度や精度が向上してくるはず。残念ながらいまつけているMoto360は単に携帯側の位置情報データを引っ張ってきているだけ

Stress

10X Engineerという言葉があるが、要するにトップレベルのエンジニアは平均的なエンジニアよりも10倍生産性が高いということだ。コーディングに限らず、人間が持つ能力の差は、線形ではなく指数関数的に異なると思う。
その一例がストレスに対する耐性。起業家がストレスに対する耐性は、少なく見積もっても世の中平均の10倍はある。この世の大半のものは、慣性に従って動いていて、恐らくそのほうが全体的な効率性が高まる。しかしすべて慣性に従うとイノベーションがないので、誰かが何かをブレークスルーする必要が出てくる。ここで問題となるのは”何か”ということに対して、誰も答えを持ち合わせていないことだ。
一般的な仕事は9割成功・1割失敗が標準的な比率だとすると、起業家は殆ど失敗の連続。失敗でいちいち落ち込んでいたら、前に進めなくなってしまう。さらに、事業が大きくなるに連れて、失敗と成功の振れ幅も増加していくので、ストレス耐性に対する要求レベルも増加していくことになる。大半の場合、最後まで”何か”という部分はわからないので、道無き道をガソリン切れかけの車で走っている感覚に近い。
ストレスがある限度を超えてしまうと、それを丸ごと受け止めるよりも、目先のことの集中し何ができるかを考えるのがベター。あとは振り出しに戻ってもいいという覚悟と最低限のライフラインの確保。ストレス耐性があっても、成功するとは限らないけど、いつか何かの得にはなるだろう。

American Sniper

Clint Eastwoodは僕が最も好きな監督。今年で84歳。
もう彼の新作を見ることはないと覚悟したが、先ほどAmerican Sniperを見た。
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American Sniper – Official Trailer [HD]
彼が持つこういった才能は複製ができない上に、世界に一つしかないユニークさを持っている。その才能がそう遠くないうちにこの世界から失われるかも知れないのに、それをどうすることもできない我々人類はまだ発展途上ということだ。

Tech trends, user behavior and talents

スタートアップ、特にテック系のスタートアップには、トレンドというものが存在する。今年はIOTが来るとか、そういう類のものだ。VCは一般的にはそういうトレンドに沿った投資を行うのが好きだし、トレンドには起業家も群がってくる。
さて、トレンドはどう形成されるのか。僕は何かしらのテクノロジーイノベーションが起きて、その結果ユーザーの行動が変わることがトリガーだと思う。例えば、去年あたり結構流行っていたO2Oとかでいうと、
-スマホの小型化、低価格化
-4Gネットワークの普及及び低価格化
-パケ放題のスマホの普及
-小売店頭におけるタブレット端末の普及
みたいなことがトレンドの背景にあると思う。
一旦トレンドが醸成されると、そのトレンドに乗っかったプロトコルやプラットフォームが出始める。トレンドにもよるが、ここを押さえることが肝であることが多い。例えば、O2Oの場合、アップルがiBeaconを出したし、位置情報に基づいた広告配信のアドネットワークとかもそれに当たると思う。
最後に出現するのが、アプリケーション。マネタイズだけでみるとこの段階が最も儲けやすい場合が多い。O2Oだと、Uber、出前系のアプリやショップキックとかがそれに当たる。
一個のトレンドが出現すると人材がそこに群がるし、お金もどんどん集まってくる。ちょっと厄介なのは、トレンドっぽく見えるんだけど、その背後にテクノロジーイノベーションやユーザーの行動変化がないものだ。そういうトレンドは実際は一種のHypeに過ぎず、少し時間が経つと消え去ってしまう。
個人的には、トレンドを取り巻く様々な事象の発生順序を理解し、それぞれの段階でこのトレンドが本物かどうかを見極める力が非常に重要だと思う。

Bento's time

ANAの機内誌に「おべんとうの時間」というコラムがある。
僕が社会人になって出張が多くなったときからあるみたいだから、結構続いているようだ。

そこで描かれているには、本当に普通の人々。
小さい町で生まれて、そこで育ち、近くで職について、家族と一緒に暮らす。
そういう人々の生き様と弁当箱の中身を淡々と書いていくコラムだ。
僕は小さいころから引越しを繰り返し、高校から親元を離れて暮らし、
社会人になってからもいろんな仕事をノンストップでやってきて、
いま気がついたらボストンにいて、この先どうなるかもよくわからない。
そういう意味で、僕のおべんとうがこの雑誌に載ることはないだろう。
それでも、なぜかANAに乗るとこのコラムをいつもしみじみ見てしまう。
心の奥底にある一種の憧れと幻想があるのかもしれない。

Softbank Academia

日本で僕が一番尊敬している経営者は孫正義。
彼自身が直接書いている本や講演はそんなにないのだが、
後継者探しのために、数年前からソフトバンクアカデミアを始めた。
http://www.softbank.jp/academia/

孫の二乗の兵法-孫正義の経営の神髄25文字-07-320x480.png
その第一回で自ら”孫の二乗の法則”について解説をしている。
300年企業として事業を存続させる、そのためにグループ戦略で行くなど、必ずしも僕の考えと合致しない部分も多い。だが、マーケットの10年単位の流れを読み切り、19歳の時に決めた目標を達成し続けることは本当にすごい。
正月の暇つぶしにぜひ!