今週末は、ラックファクターのOBと箱根で登山合宿を行った。前回のマラソン以降全く運動していなかったので、よいリフレッシュとなった。それ以上にOBとの会話の中でさまざまな気付きがあったので、忘れないうちに書きとめてみたい。
● タテ社会の厳しさ
今回合宿の実行フェーズは、僕が中心となって進めていたのだが、社会人の目からすると、必要なクオリティレベルに達していないらしい。日本では、会社の一番下っ端が飲み会などの企画を実行に移す役割を担っているのだが、そこで先輩からの理不尽な要求も多々あるらしい。今回はラックのOBなので、無事終了することができたが、日本のビジネス界で生き残っていくには、後輩としてのかわいさもアピールする必要があるだろう。
● ラックファクターというコミュニティーの特殊性
外資かぶれの連中が、なまった体を引きずりながら山を登り、日が明けるまで徹底的に本音ベースで議論する。この光景は客観的に見たら、相当気持ち悪いと思う。だが、この気持ち悪さがラックらしさであり、ラックの最大の差別化要因である。ラックファクターに入って本当によかったと思う。
● 外資若手の心得
最初の1,2年目は、先輩の言われるままに仕事をこなし、それなりに楽しい生活を送るそうだ。しかし3年目ぐらいになってくると、仕事もそれなりにできるようになって、悩み始めるようになるらしい。悩みの解消方法はまだよくわからないが、とりあえず仕事をこなせるようになる期間をできるだけ短縮し、同期の中で最初に悩める人間となりたいものだ。
● 対人能力の低さを痛感
僕はロジックのありそうなコミュニケーションをしているだけで、本質的には相手に響いていないことが多い。相手の言葉ではなく、その言葉の背後にある気持ちを汲み取り、意味のあるコミュニケーションをできるようにしたい。
Month: June 2008
Work-life balance
先週末を利用して、ラックのスタッフで関西まで行ってきた。一応大規模勉強会の打ち上げという名目になっている。
内定を取った後、これほど遊んだ週末はなかったと思う。
映画をみて、おいしいものを食べて、観光地を見て回り、卓球をし、ビリヤードもする。本当に遊びすぎて、脳が腐るのではないかと心配したほどだ。最近ラック関連でいろいろと忙しかったので、よい気分転換となった。
しかしラックが忙しいと言っても、来年の社会人生活と比較すると、大したことないのだろう。労働時間はもちろん、精神面でのプレッシャーが比較にならないほど大きいと思う。
よくあるスケジュールの切り口だが、スケジュールを緊急度と重要度でプロットするというものがある。適度な休憩の緊急度はあまり高くないが、間違いなく重要項目の一つではあると思う。忙しくなるとついつい目の前の仕事に集中してしまうが、ロングスパンでのパフォーマンスを上げるには、ワークライフバランも重要だ。特にコンサルタントの付加価値は労働時間にはないと思っているので、最低限の睡眠を確保した上で、いろいろなものを体験する余裕を持ちながら仕事に集中したい。
あまり関係ないが、今日初めて副都心線に乗った。別にほかの地下鉄と大きな違いがあるわけではなく、ごくごく普通の電車だ。新宿三丁目の出口が伊勢丹とつながっているおかげで、伊勢丹と高島屋のお客さんがだいぶ増えているらしい。交通インフラが街を作るということを実証したよい例だと思う。
The Truman Show
トゥルーマン・ショー
監督 ピーター・ウィアー
出演者 ジム・キャリー
公開 1998年
【あらすじ】
『トゥルーマン・ショー』(The Truman Show)は1998年のアメリカ映画で、監督はピーター・ウィアー、主要な出演者はジム・キャリーとなっている。
物語のあらすじは、ジム・キャリーが演じるトゥルーマン・バーバンクの生活が生まれたときから24時間撮影され、人生がそのままリアリティ番組として世界220ヶ国に放送されていたというものである。トゥルーマンは、巨大セットである離島のシーヘブンの保険会社で働いており、中年になるまでこの事実を全く知らない。しかし、死んだはずの父との再会をきっかけに、トゥルーマンはこのからくりに気付き始め、シーヘブンからの脱出を試みる。
【感想】
この映画の中で、トゥルーマンの生活映像は、テレビ局の商品の一部として、世界中の視聴者に対して放映されている。いわゆる週刊誌的な興味本位の覗き見願望があると思うが、トゥルーマンはまさにそういうマインドを持った一般大衆の見世物となっているわけである。見せものであるからには、だれもが興味を持つ普遍性のある作りが必要になってくる。事実トゥルーマンは、中年の白人男性であり、白人の美人妻と結婚しており、典型的な一軒家を所有し、セールスマンという最もアメリカらしい職業についている。トゥルーマンの役割は、このどこにも存在しない作られた幻想を演じ切ることにある。
映画の中で、マスメディアは商業主義に染まり、利益のみを追い求めるものとして描かれている。この描かれ方はあまりにも極端なので、違和感を覚える方も多いと思う。しかし、実際社会のマスメディアも映画の中で描かれているものと大きな違いはなく、社会にとってネガティブな存在である、というのが脚本家・監督のメッセージであろう。日本のテレビで流れているバラエティ番組や週刊誌を見ても、程度の差はあるにせよ、本質的には映画のマスメディアと違いはない。
資本市場経済を信仰する限り、メディアは公益性と収益性のジレンマを抜け出せないだろう。その一方で、独裁国家においてマスメディアはさらに危険なツールとして利用される可能性がある。オーウェルの「1984」を考えてもらえば分かりやすい。この映画ではかんしが少数で監視対象が全人民という真逆の設定になっているが、監視の手法はそっくりだ。その意味で、『トゥルーマン・ショー』は「1984」のエンタメ版と理解することもできる。
金儲けのためのマスメディアも、独裁維持のためのマスメディアも実際に存在する。どこの国にもパパラッチの大軍がいて、社会的に全く価値のないゴシップ情報を流し続けている。また共産国などでは、いまだにメディアに関して厳しい検閲があり、国民の多くはマインドコントロールされているのが現状だ。われわれも、トゥルーマンに対して素直に同情できない立場にある。
この映画のもう一つの大きな問題定義として、「現実」と「非現実」の関係というものがあげられる。トゥルーマンが、あの世界のからくりに気付くまで、彼にとってあの世界は現実として理解される。しかし、多くの観客にとってそれはリアリティにあふれた番組ではあるが、人工的な非現実であることには変わりない。映画「マトリックス」からわかるように、非現実の世界で生活している人間にとって、メタな視点からその事実に気付くのは至難の業である。
そもそも「現実」と「非現実」は、太古の時代から議論されてきた哲学的な問いでもある。プラトンのイデア論から、デカルトの「われ思う、ゆえにわれ在り」まで、主観と客観と真理についての問題は、哲学界でのもっとも大きなテーマの一つだった。サルトルは、人間は「自由の刑に処せられている」と述べたが、現実の世界でまったく自由意思で行動するのも楽なことではない。度合いの問題だが、そういう観点から見るとトゥルーマンの生活もそこまで苦しいものではない。
映画の内容から離れて、映画自体に目を向けてみよう。実はこの映画、1998年度興行収入第3位であり、製作費に6000万ドルもかかっている。マスメディア批判の映画自体がマス向けの商品であることは、現在のコンテンツ産業の限界を示している。またこの映画は、当初脚本を書いたアンドリュー・ニコルが監督する予定であった。しかし、1200万ドルという巨額のギャラのジム・キャリーが主演することになったため、まだ1度しか監督経験のないアンドリュー・ニコルははずされてしまい、ピーター・ウィアーが監督として雇われたという、エピソードも皮肉的だ。
所々、ロジックが飛躍するシーンもあったが、全体的に示唆に富んだ映画であった。
Camp of the consulting potential recruits
週末を利用して「外資コンサル.com」の高田さんが主宰している、【2009年度 PCU内定者 春合宿】に参加してきた。詳細は、こちらから
合宿は「茨城県立さしま少年自然の家」という施設で行われ、名前のとおり自然に囲まれた週末を過ごすことができた。思ったことをいくつか。
まずは、僕が非常に恵まれた立場にいるとしみじみ感じた。数あるコンサル会社の中で、やはりM社との相性が一番いいと思ったし、M社が僕に対して提供してくれるものも業界随一であろう。この好条件を活かして、精一杯成長したい。
またコンサルは、単なる問題解決のスキルでは成功できないということを再確認した。誰がお客さんで、コンサルのバリューはどこにあるのかを、明確化することは非常に重要だと思う。
合宿の前日に、テレビ局とR社の先輩とご飯を食べていたのだが、そこでもコンサルの話題が挙がっていた。コンサルを使っている側のお話が聞けるのは非常にありがたい。コンサル業の理想と現実のバランスをとりながら、M社でのキャリアを歩んでいきたい。
【Update713】
若手がやめてしまう。まだスキルが身についていないのに。
→「たまたま」なのに、「そもそも」と決めつけてしまうのは勿体ない
1~2年目は、上司のニーズを満たす。
3年目以降は、自分のバリューを出す
Feedback is Gift
FBがもらえるのは、一年まで。
Blue Man Group Show in Roppongi
昨日BLUE MANのショーを見に行った。六本木ヒルズの裏にあるインボイス劇場という、世界で初めて「BLUE MAN GROUP」のために作られた専用シアターで行われている。
BLUE MANの特徴として、ストーリー性を完全に排除していることがあげられる。イメージ的には、若手芸人の小ネタのオンパレードである。ストーリー性が求められていないため、それぞれの人物を識別する必要がなく、キャストがみな青い坊主である設定が可能となる。むしろ、キャストが演出道具の一部という感じだ。
ストーリー性がないと飽きられやすいので、コンテンツの面白さと、つなぎ目の円滑さでカバーすることになる。コンテンツ自体はストーリーになっていない分、先が読めなく、毎回驚かされる展開になっている。またコンテンツのつなぎ目のオペレーションも見事にこなしており、観客の視線をうまく操ることに成功している。全体的に、完成度が高く、お客さんへのサービス精神があふれている。
また、このショーでは最新のテクノロジーがいたる所で活用されている。このテクノロジーのおかげで、観客とのインタラクティブな交流が可能となり、視覚的に刺激の強い演出となっている。ハイテクとアナログをうまい具合に融合しているのが面白い。
今回のコンテンツは明らかに日本風にローカライズされているが、基本的にBLUE MANのショーは世界共通の面白さだと思う。前提知識はほとんど必要なく、人間のベースとなる心理をうまく利用している。グローバル化の時代にふさわしい演出だった。
Luck Factor presents "Job Hunting seminar"
ラック関連のエントリーが続きますね。
今度は、就活生向けの小規模イベントです。大規模勉強会と比べて、もっとインタラクティブに交流できると思います。
外銀サマーのアプライで忙しい時期だと思いますが、ちょっと覗きに来てもらえばと思います。ESの添削もあるので、早めの応募でお願いします!
以下、告知文です。
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お待たせいたしました!!
ラックファクターが主催する2010年度就活生向け小規模勉強会第1弾の開催が決まりました。
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Luck Factor presents "MBA seminar"
外資の採用は年々早まっているようですね。今年のMSは既に春から懇親会をやっていると聞きます。内定から卒業までが一年以上あるというのも、珍しくなくなりました。
外資内定者の皆さんは、残りの一年をどうやって過ごしていますか?僕は、自分のキャリアについて考えるいい機会かなと思っています。
自分がMBAに興味あるということで、今回下記のようなイベントを開催することになりました。09内定者で、MBAに興味のある方はぜひご応募ください。
以下、告知文です。
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激戦の就職活動を勝ち抜いた皆様、大変お疲れ様でした。
「さぁ、残りの学生生活どう遊び倒そうか」とお考えの頃かと存じ
ます。
この比較的時間のある時期に、これからのキャリアについて
考えを進めてみませんか。
Sellout crowd
以前エントリー(U318: LuckFactor’s Job Hunting event is coming !!)があった通り、昨日ラックファクター大規模勉強会第一弾を開催した。
感想をだらだらと書いてみる
●来場学生の数
高い会場を借りていたので、できるだけ席を余らせたくないと思ってキャンセル待ちの方にも並んでもらっていた。しかし、予想をはるかに超えた来場者の対応に手間取り、結局今回の勉強会の最大の敗因となった。来場者はキャンセル待ちを含めて210人ぐらい。こんな大人数の前で、プレゼンをしたことがなかったので、よい練習となった。
●ES添削
交流会セッションで、就活生に名刺を100枚近く配布した。そのうち3割ぐらいの就活生は、ぼくにESを送ってくるだろう。ESに限らず、今年はいろんな就活生とお話をすることになるのだと思う。人を見る目が少しでも、養われたらと思う。
●ラックの組織構造
ご存じのとおり、ラックファクターはフラットな組織だ。それぞれのチームでのポジションがあって、普段は相乗効果を発揮していると思うのが、突発的な事件に対応する能力が著しく低い。これが理由で、どこの国の軍隊もトップダウン式の組織体系を採用しているのだと思った。